少し勇気が必要な価格帯、そして元々ソシャゲということもあり購入を迷う方がいるかもしれない、『誰ソ彼ホテル Re:newal』。めちゃくちゃ面白いので、核心に触れるネタバレをせずにレビューします。
1月にはアニメ化が、そして続編の製作も決まっているので、是非その前にプレイしてほしいなと思います!
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ジャンル:脱出アドベンチャーノベル
発売:2024年1月23日
価格:5,800円 ※アプリ版は基本プレイ無料
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このホテルで、私と出会う。

舞台は一日中夕暮れに染まる『黄昏ホテル』。生と死の狭間を彷徨う魂たちのために存在するホテル。ある日このホテルに迷い込み、自分がなぜ生死を彷徨っているのか全く思い出せない少女・塚原音子は、頭が燃えているオッサン支配人の計らいで、ここで働くことになります。
個性が強すぎる従業員たちと共に働きますが、主な仕事はホテルを訪れるお客さんの記憶を取り戻す手助けをすること。……その手段が、ゲームにおける謎解きになります。

謎解きの難易度ですが、簡単すぎず難しすぎず。苦手な人でも問題ないと思います!

また、探索だけでなく尋問をすることでお客さんの記憶を取り戻すお手伝いをしていきます。その中で、とある出会いと事件をきっかけに、自分と、そして周りの人の運命を大きく切り開くことになります。
塚原音子という人間
先に語らせてください、ヤバ主人公です。私がこの作品を好きな理由は、主人公が彼女だからという理由が大きい。

ただアイドルが好きな女子高生ってだけじゃない。度胸と自我の強さ、そして行動力がマジで桁外れ。もはや格好良い。倫理観がおかしいのかな。とにかく、主人公がその他のキャラクターたちを振り回しています。
最低で最高の主人公・塚原音子だからこその物語なんだと、自信を持って言えます。だからこそ、彼女に興味がある方は、きっと楽しめると思います。
しっかりめのボリュームとソシャゲの名残
私はアプリ版をプレイしたことがあった上に読むのが速い方なのでプレイ時間は9時間ほどでしたが、初見だと10時間〜15時間くらいかなと思います。
本編以外にも特別ストーリーがあり、そちらは30分〜1時間が読了の目安かと。

本編はフローチャートになっています。アプリ版はチケット制だったので、その名残ですね。探索・尋問がない場合は1個3分程度かな…。チャプターによって差はありますが、20〜40個くらいに分かれています。それが8章分。
しかし、セーブ機能がない!なので、それくらいの短さで十分。中途EDやBAD EDも多く用意されていますがフローチャートがあるので分かりやすい。分岐基準も分かります。周回するために何度も同じパートを読む必要も無いです。
ちなみに私はAnother EDに救われた。True EDもどっちも好きです。
高いと感じてしまう方もいるかも
価格は5000円を超えてしまうので高く感じてしまいますが、①チケット制の煩わしさがない ②本来有料の追加ストーリーを読める、の2点を考えれば個人的には全然満足かなと思います。
音子ちゃんを信じて5000円を払ってほしい。そう言えるほどに最高の主人公なので。保証はできません
改めておすすめポイントを紹介
①塚原音子という主人公
どう考えても普通じゃないですが、この作品は彼女が主人公だから成り立つ!何回でも言います。彼女が気になる方は絶対プレイしてください。
②シリアスとギャグのバランス
結構残酷なシナリオなんですよね。あの世界の常識もそうなんですけど、事件やお客さんの記憶だったりが、人間らしく、生々しい事情も多くて。でもコミカルな部分とのバランスも良くて、暗すぎず明るすぎず、この作品独特のテンポだと思います。
③キャラクターたちの個性
闇を抱えていそうなイケメンの先輩、ツンデレ系ロリ、すぐサボる頭が燃えているオッサン支配人、絶対に何かある大学生探偵など…。とにかく個性が強い。特別ストーリーも含めて、全キャラ均等に深掘りされています!全員に愛着湧きます。
私は塚原×大外がめちゃくちゃ好きです。あの二人の関係性には色々な名前がつけられるので…。是非読んで実感してほしい!!やればわかる。
物語の後半に出てくるテーマ(って言っていいのかな)が、すごく良いんです。その他にもスチルが多かったり、挿入歌があったり、おすすめポイントは沢山あります。
少し勇気が必要な価格帯ですが、興味があれば是非プレイしてみてください。
ここまで読んでくださりありがとうございました。プレイするきっかけになれば嬉しいです。